Hózhó Naaghaii / Commission / 2025
back to listbeborn・浅野由記子による新たなプロダクト 「 New Basic Collection 」 の発表に際して制作したインスタレーション。 パッケージに添えられた浅野氏の詩には、 ネイティブアメリカンの詩の一節が引用されている。 本作は、 その言葉を起点に構想した。 浅野氏が活動を通して伝える 「 美 」 とは何か。 その根源を探るなかで、 ナバホの人々の言葉 「 Hózhó ( ホジョ ) 」 に出会った。 美しさとともに調和や均衡を含むこの概念に、 浅野氏が大切にする美のあり方との重なりを感じた。 ナバホの織物には、 母や祖母から次の世代へ、 技術や教えを受け継ぐ営みがある。 一段、 また一段と糸を織り重ねていく手仕事と、 そのなかで交わされる言葉。 そこに、 サロンで顧客の手をとり、 技術と対話を通して美を伝え続ける浅野氏の姿が重なった。 空間の中央には、 群馬県桐生市の生皮苧 ( きびそ ) を用いた、 織物のような彫刻を配置した。 生皮苧は、 蚕が繭をつくる際、 初めに吐き出す糸を集めた素材である。 不器用で揺らぎがありながらも、 力強い。 その糸の表情に、 迷い、 時に立ち止まりながらも、 ひとつの流れとなって続いていく人の歩みを感じた。 浅野氏の人生観と、 そこに共感する私自身の人生観を、 この素材に重ねた。 集積した糸から伸びる一本一本は、 bebornオリジナルのジェルネイルカラーで彩色した彫刻群へとつながっていく。 「 日の出・宵の口・茜空 」 「 遣らずの雨 」 「 牡丹 」 「 瑠璃 」 「 月夜 」 。 大和言葉や日本の美しい情景を名に持つ色で、 日々のなかにある美しい瞬間を表した。 人生の流れを思わせる糸が、 その一つひとつをつないでいる。 Client : beborn owner Yukiko Asano